こんにちは!ひろみです。
台風、大雨、地震、津波など、2011年の東日本大震災の後から、多くの災害がおこりました。
災害のときに困ることってたくさんありますよね。
そこで、今回は災害のときの食事について考えてみます。
災害が起きる前に備える「災害食」について
みなさんは、「災害食」って聞いたことありますか?

非常食とか、保存が長期間できる食べ物を、いざというときのために保管しておく方法のことでしょ?
そうですね。そのような方法もあります。
ですが、次のことを考えてみたらどうでしょうか?
・アレルギーが心配されませんか?
・水分がないと食べにくくありませんか?
・口に入れやすくて、飲みこみやすいものですか?
・電気・ガス・水道を使わなくても食べられますか?

そう言われると…。そこまで考えてなかったかも。
長期の保存ができる食品は、購入した後は賞味期限だけ確認しておけばいいので楽ですよね。
でも、そういう食品はパサパサしていたり、かたく食べにくかったり、飲みこみにくいことが多いです。
このような食品を食べられないのが、「子どもやお年寄り」です。
子どもはかたい食べ物をくだく力がなかったり、口が小さいので入れることが難しいこともあります。アレルギーも心配ですよね。
お年寄りは、歯が少なくなっていたり、入れ歯の方が多いため、かたい食べ物は難しいです。飲みこみがうまくできず、のどに詰まらせてしまうこともあります。
つまり、長期の保存ができる食品が問題なく食べられる人ならオススメですが、家族の状況によっては、普段食べている食品が一番安心・安全だということです。
また、賞味期限が長い保存食は、まだ賞味期限が残っていると思ったら、すでに切れていたという経験がある人も少なくないと思います。

なるほど。確かに子ども、お年寄りには食べにくそうだなっていうのは分ったかな。でも、普段食べてる食品って日持ちしにくいと思うんだけど?
そうなんです。なので、次の方法をご紹介したいと思います。
ローリングストック方法とは?
繰り返しになりますが、普段いつも食べている食品の中で、電気、ガス、水道を使わなくても食べられる食品が最も安心です。
でも、そのような食品は賞味期限が短いものが多いです。長くても半年くらいの食品が多いように感じます。
そこで、ローリングストック方法の出番です。
いつも食べている食品の買い置きを準備しつつ、賞味期限の短いものから食べていきます。準備するタイミングとしては、食べ始めたとき、または食べきる前にストックを準備するのです。

なるほど、ローリングストック方法って普段食べている食品を、ストックしておけば、何日間か食べられるってことなのね。そして、自分の好きな食べ物を食べられるんだ!
そいうことです。これなら、賞味期限が短い食品でも心配なく食べられます。そして、自分の体に合った食事ができるので、安心して食べられますよね。

ちょっと気になったんだけど、なんで例えがバナナとかフルグラなの?
これは、電気が使えない場合を考えて、「常温でも保存ができる食品」を準備する必要があるからです。

確かに…。災害のときにまず使えないのって、電気だったりするもんね…。
そうなんです。災害のときに準備してほしい食品は、普段食べていて、電気・ガス・水道を使わなくても食べられて、常温でも保存できる食品がベストです!
皆さんそれぞれの食べやすい食品があると思います。ぜひ、普段の食事にも活用しながら災害にも備えてください
1日に必要な「水」の量は?

食品は何を準備したらいいか分った!
でも、飲み水ってどれくらい必要なの?
良い質問ですね!
飲み水は、1日1人3リットルを目安に準備してください。
なぜかというと、排泄する水の量(汗、尿、便など)を考えると1日およそ2リットルの水が必要となっているからです。
出ていく汗の量などは変わって来ますし、個人差も大きいので3リットルあれば安心です。
私は水もローリングストック方法で保存しています。水だけで最低でも9リットルは保管するようにしています。水は飲むだけでなく、ご飯を炊いたり料理にも使えます。それ以外に、お茶、ジュースなど飲みものとして3リットル以上は準備するようにしています。これで、一応4日分は対応できる計算です。
災害用に長期保存できる水もあるようなので、参考までに貼っておきます

水も食品もローリングストック方法で、準備できることは分ったけど。でも、具体的に何日分を準備したらいいの?
各地方自治体(市区町村)では、災害マニュアルがあり、そこではおおむね「最低で3日分」、オススメしているのは「1週間分」となっています。
飲み水だけで考えると、3日で1人9ℓ。7日で21ℓです。
準備のしやすさを考えると、2ℓの水ペットボトル1人1箱(6本入り)で4日分になります。パッとみたときに計算しやすいですね!。1人2箱あれば、8日分になりますね!
これ以外に生活で必要な水も確保しなければいけません。例えば、トイレ・洗濯などですね。確保できるだけ、、、としか言えません。生活に使う水は、これだけあれば足りますとは言えません。
水が欲しいときに好きなだけ使える。今の生活がどれだけ恵まれているのかと、考えさせられます。

たしかに、水って水道から好きなだけ出てくるから、必要な量って考えたことなかった…。
出てくるのが当たり前なことが、幸せなんだって断水したときにありがたみが分かりますよね。当たり前のことって、ちょっとしたことで当たり前じゃなくなる。そいうことを意識して生活することが、大切なのかもしれません。
災害に備えてどれくらい水を使うのか。きちんと把握するために1日ペットボトルの水だけで過ごして練習しておくのもいいと思います。災害がおきたときに、慌てないようにしたいですね。
災害のときに配給される食事って?
ここまで読んだ方で、「でも、災害のときって配給される食事があるじゃん」と思った方が少なからずいらっしゃると思います。
災害の初期に配給される食事で多いのは何か知ってますか?
それは、「おにぎり」と「パン」です。
ここで、具体的な例を見ていきましょう。
政府は3月12日から4月20日までの40日間で2600万食を調達したようです。この内1887万食(73%)は主食となっていました。
被災地に送られた食品は、賞味期限の長い食品は少なく、パン、おにぎり、パックごはん、カップ麺、ビスケットが送られています。その合計は157万食、全体の77%は主食でした。

主食って言っても、どれくらいもらえるの?
主食1食は、精米150g、パン1個、おにぎり2個、即席麺1個となっているようです。
ですが、災害の初期の頃は断水なども考えられるため、米を炊いたり、お湯を準備することが難しいと考えられます。
つまり、災害の初期では「おにぎり2個orパン1個」の配給が続くわけです。
全く食べられないことを考えたら、とってもありがたいですよね。でも、アレルギーでパンが食べられなかったら?入れ歯がなくて、お米をかめず飲みこむことが難しいお年寄りだったらどうでしょう?
食べられないことで、体力が落ちてしまい風邪などの病気になりやすくなることが考えられます。また、動くとお腹が減るから、できるだけ横になって過ごすことで、寝たきりになってしまうということも考えられます。
配給された食品で注意することがあります。おにぎりはすぐに食べきってください。時間をあけると、菌が増えて食中毒になる危険性があります。パンもあけたら、食べきるようにしてください。

ここで、ローリングストック方法が大活躍する場面なのね!災害の初期でも、自分が好きなものを食べられるし、食べやすいものだから安心ね!
その通りです!
さらに、自宅が壊れることなく、住むのに問題がなければ、カセットコンロなど火が使えるものがあると、準備していた水で料理をすることができます。
食べられる食品の幅が広がるので、とても助かりますね。ちなみに、避難所では火のでるものは使えませんので、ご注意ください!
災害時の食事の心がけ
②食事をしっかりとる
③安全に食べられる(衛生的に)
④体を動かす

水分をとると言っても、トイレに行くのが不安。水が流せなかったり、混んでたりしたら…。なるべく行きたくない!
大きな心配の1つがトイレだと思います。避難所だとトイレから遠いとか、混んでいるからという理由で水分をひかえがちになります。ですが、脱水になると脳梗塞などの重い病気になる可能性が高まってしまいます。かえって、取り返しのつかないことになるかもしれません。水分は十分にとってください。

確かに病気になるのは嫌だけど…。でも、どうすればいいの?
避難所で、夜のトイレの心配、日中も混んでいてトイレに間にあうか心配な場合には、避難所の担当の方に相談しましょう。待機場所の変更やどうすればいいか、対応してくださると思います。

なるほど、避難所の担当の人に相談することも必要なんだね。もし、おにぎりとか、パンをもらっても食べられなかったり、アレルギーがあったら相談したほうがよさそうね。
そうですね。アレルギーがあったり、食べにくいものをもらって、食べないでいるのは大きな問題です。
なぜかというと、食事をしっかりとらないとエネルギーが足りなくなるからです。エネルギーが足りないと、体力や免疫力が下がってしまいます。そうなると、風邪などの感染症にかかりやすくなってしまうためです。

食べないと確かに元気がでないし、風邪を予防するのもしっかり食べることだもんね。
衛生的に安全に食べられるというのは、繰り返しになりますが、おにぎりをもらって、後で食べようと時間をおいてしまうと、菌が増えて食中毒になってしまいます。これでは、食べるとかえって病気になってしまいます。
悪い菌が手に付いた状態で、食べ物をつかんでしまうことも危険です。食べる前には、手洗いをしてほしいですが水が使えない場合もあります。このときは、アルコール消毒できるように、消毒できるウエットティッシュ、アルコール消毒があると便利です。

食中毒には気をつけないといけないね。除菌ができるアルコール消毒とか持っていくなんて、考えたことなかった!
体を動かすことをポイントとして紹介していますが、なんとなく体にいいだろうというのは皆さんも分かっていることと思います。では、具体的にどのような効果があるのかを紹介します。
・体力が低下するのを予防できる
・筋力の維持ができ、寝たきりを予防できる
・体を動かすと気分転換になる
・体の血流が良くなり体温があがるので免疫力もUP
・一緒に運動した方と会話することで、顔のつながりもでき、さみしさも軽減できる!
・運動することで腸が動いて便秘を予防できる
・お腹がすくのでご飯もおいしく食べられる

運動するって、1石7鳥もあったんだ!!いいことづくしだね。
この良い循環を作り出すには、食事の時の心がけをしっかり守ることが大切です。水分をしっかりとり、体のリズム(排泄など)を整えます。また、脱水による病気を防ぐことが大切です。食事がしっかりとれなければ、運動する気力も体力も無くなってしまいます。安全に食べられなければ、病気になり寝込んでしまいます。運動をすることで、食事をおいしく食べられ、免疫力をさらに高められ、体力もついてきます。ぜひ、意識して取り組んでください。
口腔ケア関係の持ち物は忘れられやすいものが多い!
何度か出てきましたが、入れ歯を使っている人は必ず持っていきましょう。
入れ歯がないことで、食べられなくなってしまうのは辛い思いをします。
そして、感染症を予防するために、手を消毒できるアルコール製品、ウエットティッシュなどもあると大変助かります。
忘れられやすいものとして、歯ブラシ、洗口液(モンダミン、リステリンなど)などの口腔ケア用品が忘れられやすいです。歯磨き粉は、口をゆすぐのに水が必要です。洗口液は、それ自体でゆすぐので水は必要ありません。
洗口液は、ブラシの前に使うものとブラシの後に使うものがありますので、使用方法を確認するといいでしょう。
歯ブラシくらい問題ないと思う方が多いですが、口の中の清潔が保てないと、むし歯や歯周病だけでなく「肺炎」になる可能性がとても高くなります。

肺炎!?
口の中は、菌がとても増えやすいのです。菌が増えた「だ液」が、肺に流れていくことがあります。そうすると、菌が悪さをして肺炎を起こすのです。
さらに、口の汚れが多いと風邪などの感染症になる確率も高まるという研究もあるんです。
入れ歯を使用している方は、入れ歯の洗浄剤なども持っていくと入れ歯をキレイに使えるのでオススメです。ですが、水が手に入らない場合も考えて、歯ブラシも持ってくのがベストです。
災害はいつ起こるか分りません。これを読んだ直後かもしれませんし、10年先かもしれません。
1つ言えるのは、備えはいつでもできます。だから毎日、災害がいつ起きても良いようにしておくと「いざというとき」に自分が助かるでしょう。
まとめ
・日ごろ食べなれている食品を「ローリングストック」で保存しておく
・水は1人あたり、3ℓ/日使うと想定して、1週間分用意する
・しっかり食事と水分を取り、よく寝て、運動を取り入れる
・口腔ケアグッズを非難グッズに追加
コメント